ゼウスとはギリシャ神話(ギリシア神話)の最高神で、天空の支配者であり雷を操る神でもあります。
オリンポス12神の一柱で、オリンポス12神はゼウスの兄弟姉妹、妻、子供たちで構成されています。
この記事では、ゼウスの家系図・性格・妻・子供・有名エピソード、ちょっとマニアックな情報まで初心者にもわかりやすく解説します。
★動画で見たい、音声で聞きたい方はこちら。3分でわかりやすく解説しています。
ゼウスの基本情報のプロフィール

ゼウスの基本プロフィール
| 名前(ギリシア語) | ゼウス(Ζεύς) |
| 英語名 | ジュピター |
| ラテン語名 | ユピテル |
| 何の神? | ・全知全能の神 ・雷神 ・天空を司る神 |
| 父母 | 父:クロノス 母:レア |
| 兄弟姉妹 | 兄:ハデス ポセイドン 姉:ヘスティア デメテル ヘラ |
| 配偶者 | ヘラ |
| 子供 | ・アレス(ヘラとの子) ・アテナ(メティスとの子) ・アポロンとアルテミス(レトとの子) ・ヘルメス(マイアとの子) ・ディオニュソス(セメレとの子) ・ペルセポネ(デメテルとの子) ・ヘラクレス(アルクメネとの子) 他多数 |
| 象徴・トリビュート | ・雷霆 ・鷲 ・牡牛 ・樫 |
ゼウスの基本情報 ゼウスとはどんな神か
ゼウスがギリシャ神話の最高神なのはなぜ?
ゼウスはギリシャ神話における「最高神」である神です。ギリシャ神話といえばゼウス、とまず思い浮かぶ方も多いかもしれません。
「ビックリマン」のスーパーゼウス、昨今だと「終末のワルキューレ」「FGO」のゼウスなど、版権作品の影響もあって超大物で最強のイメージも強い神です。
ところで「なぜゼウスがギリシャ神話の最高神なの?」「ゼウスは末っ子なのになぜ最高神なの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
ゼウスが「最高神」となった背景には、単に強いからというより、父親から世界の支配権を勝ち取る歴史があります。
ゼウスはティタン神族の王クロノスの子として生まれますが、クロノスは「子に王座を奪われる」という予言を恐れ、子どもたちを次々と飲み込んでいました。
母レアは末子ゼウスだけを隠し、成長したゼウスは父を討つために動き出します。
ゼウスは飲み込まれていた兄弟姉妹(ヘラ、ポセイドン、ハデス、デメテル、ヘスティア)を救出し、彼らと共にクロノス率いるティタン神族に戦いを挑みます。
このティタノマキア(ティタン神族との戦い)で勝利したことで、旧世代の支配は終わり、新しい秩序を築く神としてゼウスが中心に立ちました。
その後、ゼウスは世界をハデスとポセイドンと分け合い、自らは天を統べる王となり、最高神として君臨するようになります。
・クロノスに飲み込まれずにいたゼウスが他の兄弟たちを救出した
・ゼウスがティタノマキアの際、与えられた武器「雷霆」の雷が決定打となり、ティタン神族を敗北させた
これらの理由も考えられます。ゼウスの活躍が一際目立っている印象です。
また、三兄弟で支配権を決める際、くじ引きでゼウスが天の支配権を引いたからでもあるようです。
ゼウスの能力や性格、特徴は?
ゼウスは天空を支配する神であり「雷」を操る神です。
雷神といえば、北欧神話のトールも有名ですね。
ゼウスの性格や特徴というと「浮気が多い、浮気性」のイメージを持つ方も多い印象です。
なぜゼウスが浮気性とされているかは、また後で解説します。
ゼウスの性格としては、最高神らしく「器が広く、公平な立場を取る」という性格のようです。
私情でえこひいきするのはなく、公平に仲裁したり調整する。
秩序を重んじて、感情だけで判断しないという「王としての器」を感じさせるエピソードもあります。
例えばトロイ戦争においては、神々がギリシャ側とトロイ側どちらかに味方する中、ゼウスは全体を見ながら中立的立場を貫き、調整役に徹してます。
公平にジャッジして器が広いという性質は、旧約聖書の賢王ソロモン王もそんな性質を持ってますね。
兄のポセイドンは荒々しい性格ですが、ゼウスはあまり怒るイメージがなく比較的寛容で情に厚い所がある印象です。

ゼウスの有名神話エピソード 美少年ガニュメデスとの同性愛
ゼウスは最高神だけあって当然神話エピソードは多いです。
恋愛系エピソード(浮気)も非常に多いです。
今回は、ゼウスの同性愛エピソードとして有名な話をご紹介します。
トロイ国の王子であるガニュメデスは、大層美しい美少年で両親に溺愛されていました。
ある日、友達と外で遊んでいたガニュメデスを見かけたゼウスは、その美しさに目をつけました。
「この少年は最も美しい少年に違いない」
と、その美しさにすっかり心を奪われる始末。
そして、遊んでいたガニュメデスを、ゼウスは大鷲に変身して拐ってしまいます。
ガニュメデスはそのまま天界に連れてこられ、不老不死を与えられることに。
そしてゼウスと妻ヘラの娘ヘベの代わりとして神々のお酌役に任命されました。
ゼウスにしては珍しい同性愛エピソードです。
鷲に変身して美少年を誘拐…。
この話ですが、行方不明になったガニュメデスのことを両親は大層嘆いたので(そりゃそうだ)
ゼウスは憐れんで、両親に保障してあげたという説もあるです。
こういう所からも、ゼウスは情に厚くて公平な性格が表れるように感じますね。
ゼウスの妻や子供は?なぜゼウスは浮気性なのか?
妻ヘラについて
ゼウスの妻は女神ヘラです。
ゼウスの姉にあたる女神です。
ゼウスは浮名を流すことが多く奔放ですが、対してヘラは「貞淑な妻」です。ゼウス以外誰とも関係を持ったことはなくゼウスに貞操を固く誓っています。
ヘラがゼウスの浮気に激怒して、浮気相手に嫉妬するというパターンがテンプレ化してます。
それもあり、ゼウスは「恐妻家」とも言われています(笑)
ゼウスの子供達と愛人
ゼウスは多くの子供がいます。妻はヘラですが、愛人との婚外子が多数です。
女神、人間、ニンフ(精霊)と種族に関係なく手を出しています。
ゼウスの子供たち及び母親を羅列すると相当な数です。
スペースを多く使うので羅列しての詳しい解説は、また別の記事で書かせていただく予定です。
ここでは、妻であるヘラとの子供に絞ります。また、ゼウスの基本プロフィールにも一部掲載してるのでそちらもご参照ください。
妻ヘラとの子供
・軍神アレス オリンポス12神の一柱。争いを好む粗暴な性格。
・青春の女神へべ アレスの妹。ヘラクレスの妻となった美しく純粋な女神。
・不和の女神エリス アレスの妹。女神ニュクスの子供という説も。いさかいを多く起こす厄介な女神でもある。
へべは純粋で良い子ですが、アレスとエリス…。ヘラは気が強いタイプなのでその血の影響…なのか…?
なぜゼウスは浮気性なのか?神話に隠された「人間界の事情」
ゼウスは愛人との子供が多く「浮気が多い」神です。
なぜゼウスは浮気をよくするのか?気になる方も多いと思います。
実はこれは「人間達の都合」が背景にあったりします。
神話というのは「古代の口承・伝承が集まり、体系化されたもの」ですが、作者不詳の話が集まっていたりします。
つまり、自分達に都合が良い話を創作することも少なくなかったようです。
ゼウスは最高神で、全知全能の神です。
なので「自分達はゼウスの子孫だ!」ということにしたい人間達が各地にいて、ゼウスと愛人の子供の話があちこちで作られた背景があるようです。
その結果、ゼウスは「浮気が多い神」になってしまったという。

全く人間は困ったものじゃわい
ちょっとマニアックなゼウスの情報 ヘラとのラブラブ話?
少しマニアックなゼウスの話もせっかくなのでご紹介します。
ゼウスは浮気する話が多く、それに嫉妬するヘラ、というパターンの話が多いですが。
この夫婦のラブラブな話もいくつかあったりします。
300年の間、夫婦の営みをしたことがある、というエピソードもあるのだとか!
このエピソードによく似ているのが、インド神話の最高神の一柱であるシヴァと、妻の女神パールバティも、同じく300年間夫婦の営みをし続けたことがあります。
こういう情報を見ると、やはりゼウスは何だかんだヘラを愛してるんだなあと感じますね。
いつもヘラの元に戻っているし。
まとめ ここだけは覚えておくといいポイント
まとめとして、最低限ここだけは覚えておくといいポイントは。
・ゼウスは父クロノスの支配に抗い、クロノスに勝って最高神となった。
・ゼウスは公平な立場が取れ、王として器が広い。また情が厚い面もある。
・ゼウスが浮気性になったのは「ゼウスの子孫と名乗りたい」人間達が各地で神話を創作した影響から。
★おまけ ゼウスクイズ
Q ゼウスの性格として、トロイ戦争のエピソードから伺える特徴は何ですか?
A.公平な立場で仲裁・調整を行う「王としての器」
B.自らの気に入った英雄を徹底的にえこひいきする
C.些細なことで激怒し、雷で全てを破壊する
答えはこちら
参考文献
神統記 ヘシオドス 廣川洋一訳 (岩波文庫)
変身物語 オウイディウス 中村善也訳 (岩波文庫)
ギリシア・ローマ神話辞典 高津春繁著 (岩波書店)
一冊でまるごとわかるギリシア神話 吉田敦彦著 (だいわ文庫)
古代ギリシャのリアル 藤村シシン著 (実業之日本社)


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